日本と韓国の成人男性の平均身長を比較してみた

はじめに

何かと比較されがちな日本と韓国ですが、よくトピックに上がるのが身長です。

インターネット上の情報だと、日本の方が高いと言われたりその逆の場合もありますよね。

そこで今回は可能な限り信用のできるデータを基にして両国の成人男性の身長を比較してみます。

今回は一般的に男性の身長のピークを迎えると言われている年齢の20代を成人男性と定義します。

日本と韓国の平均身長の比較結果

いきなり結論から入りますが、今回調査した結果をまとめると以下のような結果になりました。

  • 日本の成人男性の平均身長:約171~172cm
  • 韓国の成人男性の平均身長:約174~175cm

後述しますが、基にしたデータは2019~2021年のものになりますので、執筆している2023年時点での成人男性の平均身長は韓国の方が約3cmほど高いと言える調査結果になりました。

次節以降に詳細な調査結果を記載していきます。

日本の平均身長

まずは日本の平均身長ですが、日本政府が運営する以下の政府統計ポータルサイトを基に調査しました。 www.e-stat.go.jp

筆者が調査した結果、日本の成人男性の身長の大規模な統計データは、スポーツ庁が公開している体力・運動能力調査の結果のみでした。

調査の概要を読むと、標本の対象者は全国47都道府県であり、特定の地域,職場, 特定の性, 年齢, 職業などに偏らないように十分配慮されて選出されたようで、各年齢層毎に700人前後の標本数となっていました。

日本人の成人男性のおおよその平均身長を把握する上では、ある程度信用出来るデータと言えそうです。

以下に2019~2021年のデータを記載します。

調査年度 年齢層 身長(cm)
2019 20-24 171.5
2019 25-29 172.1
2020 20-24 171.5
2020 25-29 171.7
2021 20-24 171.6
2021 25-29 172.3

出典:スポーツ庁, 体力・運動能力調査

20代全体の平均身長のデータはなかったですが、20代前半は171.5cm前後、20代後半に172cm前後という結果になっており、おおよその平均身長は171~172cmの間に収まると言えそうです。

文部科学省による学校保健統計調査にも身長データがありましたが、調査対象の年齢が17歳までであり、今回は男性の身長が完全に伸び切る年齢の20代頃の身長を比較したいため、結果からは除外しました。

韓国の平均身長

続いて韓国の平均身長ですが、韓国政府が運営する以下の国家統計ポータルサイトを基に調査しました。 kosis.kr

韓国は20代以降の成人の身長統計データがいくつかの政府機関による統計データで公開されていましたので、それぞれ記載していきます。

※筆者は韓国語が全く読めないのでGoogle翻訳機械的に訳して調査しました。訳や解釈が間違っている可能性も存分にありますのでご了承ください。

兵役の入隊者のデータ

韓国の成人男性の義務として有名な兵役の入隊者の身体検査と思われるデータです。

対象は19歳〜20代の成人男性で、2021年の実績だとそのうちの約94%が19歳でした。

標本数は各年の入隊者全て(2021年だと254,361人)でした。

以下に2019~2021年のデータを記載します。

調査年度 身長(cm)
2019 173.8
2020 174.0
2021 174.1

出典:兵役庁, 兵務統計

国民の健康診断のデータ

国民の健康診断の身体検査と思われるデータです。

説明を読む限り、韓国の全国の健康診断機関が報告した結果に基づくデータで、2020年の実績だと全体の標本数は14,544,980人でした。

以下に2019~2021年のデータを記載します。

調査年度 年齢層 身長(cm)
2019 20代 174.21
2020 20代 174.26
2021 20代 174.35

出典:国民健康保険公団, 健康診断統計

国民の体力測定時のデータ

詳細はあまり分かりませんでしたが、対象者は「体力認証センターに訪問して体力を測定した満19歳以上の国民」となっていました。

標本数は5,200人と記載がありました。

以下に2019~2021年のデータを記載します。

調査年度 年齢層 身長(cm)
2019 19-24 174.4
2019 25-29 175.1
2020 19-24 174.6
2020 25-29 174.8
2021 19-24 174.5
2021 25-29 174.8

出典:文化体育観光部, 国民体力測定統計

これらの結果を基にすると、どの機関のデータでも174~175cmの間に収まっているので、大体174~175cmの間が韓国の成人男性の平均身長と言えそうです。

日本の方が高いというデータが出る原因について

一部のネット記事等では日本の方が身長が高いというデータを紹介しているものがあったりしますが、その原因についても調査してみました。

これは両国の身長の伸びのピークが訪れた時期が関係しているようで、戦後の経済成長と国民への栄養の供給に伴って両国とも飛躍的に身長が伸びましたが、日本人の高校生の平均身長が1994年をピークを迎えたのに対して、韓国では高校生の平均身長が2005年まで伸びていたようです。

専修大学の教授の論文によると80年代頃までは日本の方が若干高かったようですが、90年代には韓国に逆転されています。

つまり、どの年代の平均身長を抽出するかによっては日本の方が高く出る場合があるということです。

なぜ韓国の方がより身長が伸びたのかは民族差なのか、または摂取する栄養の違いなのかは定かではないようです。

まとめ

どのデータを見ても韓国の方が3cmほど高いという結果になりました。

調査前から芸能人やスポーツ選手等を見ても韓国人は体格が良いという印象でしたので、この結果に対して個人的には予想通りでしたが、日本人男性の筆者としては身長がここまで差があるのは少し寂しい気持ちでもあります。

また、調査に際して日本と韓国の政府統計データのポータルサイトの使い勝手も結構な差がある印象でした。

正直、日本の方はUIは使いづらく、データのフォーマットもバラバラで辛いものがありました(韓国の方はかなり綺麗にまとまっていました...)

日本人の身長に関しては、もっと多角的に調査してみると面白そうでしたので、また別の記事でまとめてみようと思います。